劇場版 遊☆戯☆王~THE DARK SIDE OF DIMENTIONS~ 感想②
劇場版2回目を見てきたので、個別キャラ別に感想をちらほら。
今回は武藤遊戯編。
色々語りたいことが山ほどあるんですが脳内の中でアウトプットしなければと思ったところをちまちまと。
今回は本当に「遊戯」のデュエルがまた見れることだけで嬉しかったです。
今思えば原作で遊戯自身が戦ったことはほんと片手で数える程でした。
(彼一人の力ということで限定するとDDD、洗脳城之内戦、闇バクラ戦、闘いの儀くらい)
でも、私はそのころから彼の闘いが好きでした。
闇遊戯=アテムの背中を追いながらも、その姿を「見続けた」ことで得た強さと彼本来が持ち合わせている「優しさ」という強さを兼ね備えた沈黙の決闘者としての闘いにリアルタイム時胸を締め付けられたのを覚えています。
映画化の初期のビジュアルとして海馬と共に出てきた絵を見たとき、ストーリーに不安を覚えつつも「遊戯」のデュエルが見られることが素直に嬉しかったのを覚えています。
(そしてキャラデザのあの目の描き方にさらにやられた)
本編ではその闘いの儀の後得た強さを糧にしてゲームクリエイターとしての未来を進みだす前向きな姿もありつつも、やはりそこは18歳の普通の少年。
1年程度一身同体であった、大切な「もう一人のボク」を思う姿にどこか切なさを感じました。
実はこのシーン、初回見たときは凄く違和感あったんです。
(原作の最終話でアテムとの別れを経て、きりっとした姿で前を向いて太陽の方を進む遊戯の姿を見ていたからかもしれない)そしてそのあとに続く城之内の「あいつ(アテム)のこと無理に忘れなくてもいいじゃねえか」っていうセリフも。
(これは原作で遊戯本人が「ずっと忘れない・・・キミのことを!」って言っていたからかな。)
でも、2回目を見たときはすっと入ってきたんですよね。
この後の流れを知っているからかもしくは自分の中で咀嚼できたからでしょうか。
彼は決して忘れようともしていないし、多分あれは忘れたくても忘れられない出来事だと思うし。
ですがただ、簡単に『彼』がいなくなったから今度は『僕』がというタイプでもないしなあと。
遊戯は基本優しいですから。
原作でもあの海馬君の心を理解しようとする人ですし。(ほんとあれはすごいと思うよ)
そういう相手側の心をくみ取る心が高いからこそ、藍神・セラたちプラナの人々に同族認定されたのかなって今になってみれば思います。
そして、戦う理由もシンプルなんですよね。
遊戯の場合は海馬のような利己的な理由でも、藍神くんのような「高次の次元へ導くため」とかという大きな理由でもなく。
ただ、目の前にいる仲間=獏良くんを救いたい。
そういうほんの小さな目的なんです。
これは本当に遊戯らしい闘い参戦の理由だなって思いました。
彼は自分から確かに争いには入らない人だって。
そして、いざ戦いに入った時の目が本当にかっこいい。
藍神戦でも、海馬戦でも使うカードが往年のカードの派生形ですんなりと自分の中に入ってきましたし。
(個人的にサイレントソードマンが出てきてくれたことに感動したし、ガイアロードもアップルマジシャンガールも好きです・・・!本当遊戯の使うモンスターはみんな好き!)
そしてガンドラXですね!あの破壊的攻撃力を図る
海馬くんのモンスターを粉砕するガンドラの派生形というのにすごく心が揺さぶられました。
多分5D's以降に設定された召喚口上もかっこよかった。円盤で台詞を確認したい・・・!
そして、パズルのピースを収めた時の表情。切なかった。
でもあれは一番彼の身近にいたからこその表情であり、言葉だったなと思います。
ピースを手に取るだけで分かってしまうくらいの繋がりに初回から胸を締め付けられる思いでした。
そして、「認めん!」とはねのける社長に対する渾身のファイナルギアスがまさに高橋先生の言葉を借りるなら「鬼だな」と。
でも遊戯ファンな自分としては「いいぞ!もっとやれ!」的な城之内君的な気持ちにうっかりなっていました・・・
(その前に海馬くんに散々「器の遊戯」とか貴様には用はないとか言われまくってフラストレーション溜まりまくっていたからかな・・・)
あと細かいところですが死者蘇生のマジックカードを海馬くんに渡すとき昔の海馬くんのようにカード投げしていたのに(バトルシティ決勝戦参照)
地味にびっくりした。
そういうところも大人になったのか・・・!
ほんと遊戯VS海馬は個人的に原作の後で自分の中でやってほしいかなわない妄想で色々考えていたので映画という場で実現していただいて大感謝でした。
是非、二人にはあの後でも再戦してほしいな・・・
どっちが勝ってもどっちが負けても構わないから。
賛否両論のアテム降臨シーン。
最初は、あのアテムの神秘的な目の描き方に魅せられ&マハード降臨シーンの美しさにやられていましたが、遊戯個人としてあの化け物に勝ってほしかった気持ちは無きにしも非ずです。
ただ、今日2回目を見てカードをドローするアテムの中に遊戯がドローするワンカットが入っているのに気が付いて「あっ二人は一緒に闘っているんだ」ということに気づかされました。
あれは、びっくりしました。たぶん初回だけじゃ気が付かなかった。
そして無言の語らい―嬉しい、だけどちょっと複雑そうな遊戯の目が印象的でした。
「(自分のせいで蘇ることになってしまって)ごめんね」ってことだったのかな。
でも、ほんの少しでも二人が語らえたことに安堵しました。
こうやってつらつら書くと今回の遊戯は本当に複雑な感情の中で戦っていたのだなあと自分で噛み砕いていて思いました。
けれど、これを乗り越えてまた笑顔で新しい道を進んでほしいなあと今になって思います。